師弟不二の精神を継承するために(11)人に喜びもたらす内発の力

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第一のソフト・パワー(内発性)について。

池田先生は、この「ソフト・パワー(内発性)」について、1991年のハーバード講演以来、一貫してその重要性を語ってこられました。

軍事力による外交政策から文化的な影響力である「ソフト・パワー」を機軸とした外交のあり方を提唱したのは、ジョセフ・ナイ・ハーバード大教授ですが、その考え方をさらに掘り下げ、一人ひとりの個人の内面の「ソフト・パワー」に光を当てその内発による力こそが世界平和の鍵であることをハーバード講演で、池田先生は示されました。

以下、同講演より引用します。

その際、ソフト・パワーの時代を切り拓く最も大切なキー・ワードとして、私は"内発的なるもの"ということを申し上げてみたいと思います。

ハード・パワーというものの習性は"外発的"に、時には"外圧的"に人間をある方向へ動かしますが、それとは逆に、人間同士の合意と納得による"内発的"なうながし、内発的なエネルギーを軸とするところに、ソフト・パワーの大きな特徴があります。

このことは古来、人間の精神性や宗教性に根ざした広い意味での哲学の本領とするところでありました。ソフト・パワーの時代とはいえ、そうした哲学を欠けば、つまり、人間の側からの"内発的"な対応がなければ、知識や情報がいかに豊富でも、例えば容易に権力による情報操作を許し、"笑顔のファシズム"さえ招来しかねないのであります。

その意味からも、ソフト・パワーの時代を支え、加速していけるかいなかは、あげて哲学の双肩にかかっていると言っても過言ではないでしょう。

この考えに基づけば、「ソフト・パワー」とは、個々人の「好きなこと」「嗜好性」や「志向性」による力のことであり、まさに人間にとって快く、楽しく、喜びをもたらす力なのです。

その力を限りなく活用し、世界平和を築いていこうというのですから、だれも反対のしようがないどころか、だれもが諸手を挙げて歓迎できる世界平和へのアプローチと言えないでしょうか。

私はハーバード講演でこの思想に接し、感動のあまり涙が止まらなかったことを今でも覚えています。

だれの犠牲も伴わない、すべてが勝者「Win-Win」の思想と精神が、「ソフト・パワー」の考え方に息づいているのです。

しかし、同時に「ソフト・パワー」の思想を進めていく上で、忘れてはならない課題も存在します。

「ソフト・パワー」は各人の好みや志向性を重視するものですから、それが社会との間で摩擦が生じたり、受け入れがたい状況を招くことがあります。

「ソフト・パワー」を重視するあまりに生じる「自我」の暴走も重要な課題となってくるでしょう。

ゆえに、「ソフト・パワー」を重んじるのと同時に、車の両輪のように不可欠となるのが、「自己規律」の心となるわけです。

自らの「ソフト・パワー」を自らコントロールする眼と力である「自己規律」は「ソフト・パワー」の社会の枠組み作りを進めていく上での絶対必要条件となるのです。


<SGI会長講演>「ソフト・パワーの時代と哲学」於ハーバード大学



(つづく)


タグ:
【師弟不ニ】

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このページは、humaniteが2009年1月14日 21:47に書いたブログ記事です。

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